日本の総合格闘家紹介②

今回紹介させて頂くのはUFCのトップ選手として活躍し、戦績は大きく勝ち越しをしており、ミドル級で世界トップクラスと言われている岡見勇信選手を紹介したいと思います。

●岡見選手の来歴
中学で陸上部に所属し、高校で柔道を始め、卒業後はプロレスラーになろうと入門テストを受けるが不合格だったため、プロレスラーになるための基礎作りで総合格闘技を始めました。
その半年後に出場したPRE-PRIDE(PRIDEでも通用するような若手格闘家を発掘するプロジェクトの名称)で見事優勝し総合格闘家デビューを果たします。
その後、パンクラスやPRIDE武士道、HERO’S、DOG、ROTR……といった数多くの大会に参戦した後、満を持して世界最高峰UFCへ挑戦します。

●日本総合格闘技界のメジャーリーガー岡見
2006年に開催された『UFC62』でデビューし勝利するとその後日本人初となる破竹の4連勝を飾ります。その後連勝は止まりますが、大きく勝ち越しタイトルマッチまで辿り着きます。
その相手というのがPRIDEにも出場していたアンデウソン・シウバでした。PRIDE時代は負けることもあったアンデウソン選手ですが、UFCへ行ってから覚醒し、岡見選手と戦うときにはUFCで13連勝、当時最多の8度の王座防衛ととんでもない化物となっていました。
しかしそのアンデウソン選手に過去勝ったことのあるのが岡見選手でした。その岡見選手がタイトルマッチに挑むということで盛り上がりを見せましたが結果は2RTKO負けという残念な結果となってしまいました。(岡見選手が勝ったことあるというのは、アンデウソンが反則したことによる岡見の勝ちであったというのがオチでしたが)
しかし、出場し勝利することすら困難と言われるUFCにおいて当時唯一王座挑戦をしたということはとてつもない偉業であり、世界一の団体でメインを張る本物のメジャーリーガーの姿がそこにありました。
その後も派手さはないものの勝ちをコツコツとつみあげミドル級6位という上位にランクされ、これからさらに活躍を期待というときに突然のUFCからリリースされるという情報が流れ、格闘技ファンに衝撃が走りました。連敗をしてない上位ランカーが突然リリースされるのは非常に稀なケースで賛否論争が巻き起こりましたが、結局岡見選手はUFCをリリースされてしまいます。リリースされた時の戦績は13勝5敗でした。
リリース後はWSOFという総合格闘技団体と契約を結び岡見選手は総合格闘家を続けることになりました。

●諦めない男岡見
総合格闘技を続けていた岡見選手はリリース後もUFCへの復帰を諦めてはいませんでした。
そして、リリースされてから4年後UFCの日本大会が行われたときに岡見選手にとって大きな転機が訪れます。
日本大会のメインイベントはライトヘビー級の試合でしたが、メインの出場選手が6日前に急遽負傷退場するという事態が起こりメインイベントの開催ができなくなる危機にありました。6日前に急に受けてくれる選手を見つけることは非常に困難な中、それを引き受けたのが岡見選手でした。
対戦相手はライトヘビー級ということで岡見選手の普段戦う階級よりも重い相手で、しかも強豪の選手です。勝つのは間違いなく難しく危険な相手でしたが、岡見選手はチャンスを逃すわけにはいかないとオファーを引き受け戦いました。結果は負けてしまいましたが、今回の件により再度UFCと契約を結ぶことができ岡見選手の再挑戦が始まりました。
諦めずに格闘家を続け、奇跡的におとずれたチャンスを死にものぐるいで手に入れた岡見選手のこれからの活躍に注目したいのと、全力で応援したいと思います。

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