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現在MMA選手として活躍中、日大柔道部でスポーツ推薦入学し、現在MMA選手として活躍中の上久保周哉選手が、今回の日大アメフト事件について率直な感想を記述しています。未成年の進路を握るというのは、想像もつかない程に強大な権力を握ること。そしてそれに溺れる事も世の常https://t.co/WK1XFCvaul
— 岩井洋一(柔術新聞 速報版) (@busujiujitsu) May 23, 2018
今回のアメフト事件について上久保周哉選手がFacebookで感じたこと思ったことを語っています。
非常に考えさせられる文章となっていますので是非読んで頂きたいです。
下記がFacebookのページです。
【全文】
ここ最近の日大アメフト部の件について。静観しようと思っていましたが大学の対応やマスコミの報道、世間の声、そして学生の謝罪会見まできて我慢出来なくなってきたので。ただ思ったことを書いています。うまくまとまっていません。
日本大学のスポーツ推薦枠である保健体育審議会(保体審)に所属する学生は主に監督にスカウトされるなどして優遇されて大学に入っています。
学生スポーツの世界で学生は監督に逆らえない立場であることを理解して貰いたいです。これは大学も高校も関係なくほぼ同じだと思います。
高校では進学、大学では就職に関しても監督の影響は少なくありません。暗喩ではなくまさに将来に関係してくるのです。自分自身も大学は高校の監督に推薦して貰えなければ入れませんでした。つまりアメフト部に限った話ではありません。
「監督の指示通りにタックルして選手壊した学生は犯罪者と変わらない」
といったような話をする人が一定数います。
これは体育会において監督がどれほど自分の将来に影響及ぼすかわかってないんだと思います。
アメフト部の件に関しては、日本代表に選ばれたのに辞退させられるほどの力がある監督に逆らえる訳がない。
大人なんだから判断できたとか人としてやってはいけないとか、そんな一般常識が通じる世界じゃない。
たとえ監督にそんな力が無かったとしてもそう思わされるような世界なんです。笑っちゃうような話ですが、スポーツ界の常識は一般常識とズレてしまっているんです。
あの学生はあの試合の前からずっと目に見えない圧力に耐え続けてきて、あの日から何倍にも増えた目に見えないものとこれからも戦い続けなきゃいけないんです。
それなのに彼を守ろうとした大人があまりにも少なすぎる。
自分の言葉に責任を持たないまま学生の勝手な判断と責任逃れしようとした元監督。
顔出しでの謝罪会見は本人の意思だとしても、彼の将来の為に顔をあまり映さないで欲しい言われても映し続けるメディア。
元監督だけを大事に守ろうとする大学。
あまりにも酷すぎる。あの学生は大学までやってきたスポーツを嫌いになってしまったかもしれない。彼は選手としての将来だけではなく頑張ってきた今までの人生まで失ってしまった。
あの学生が自分のやってしまった事に責任を取ろうとしているのに、元監督含め大人の口だけの姿…。
体育会の世界で生き続けた人間の責任感とか人生訓なんて軽いもんだと思わされてしまう。
監督が辞めることでこの件が落ち着いてもこういった事はどのスポーツでもある話です。表に出ていないだけ。もしくは自分の所だけは違うと認識していないだけ。
学生にとっては今いる世界しか感じられない。外の世界は違う常識で回っている。
違うジャンルで生きている人と関わらなきゃいけないし辞めて違うことにチャレンジできる事を知って欲しい。今生きてる世界が全てじゃない。
まとまりなく書いてしまいました。まだまだあります。
体育会系の世界についていけずに大学柔道部を辞めた時から学生スポーツの意味とか、スポーツ推薦なんて制度がいらないんじゃないかと色々考えてきました。簡単には無くならない話ですが皆が見て見ぬフリしてきた事に向き合わなければならないと思っています。
間違っていることを間違っていると言うには力と勇気がいります。
「日本の悪しき伝統」だなんて言葉でまとめて逃げてはいけない。
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